SHORT Essay
ショートエッセイ
空想旅行のすゝめ 07 “家から10分の旅”
「頭の中は自由だから」
同い年のデザイナーが、
旅についてのショートエッセイを書こうと言った。
旅の定義をしてないことで想像は広がる感じは
なんとも彼女らしい。
自由に旅ができなくなって1年半。
この間の私にとっての旅はなんだったのか、考えてみた。
わたしは悩むと決まって「探す旅」に出る。
新しく紹介されたものや
トレンドを抑えて満足する時もある。
何も見つけられない時もある。
そんな時は散々だ。
でも、まるで欠けたパズルのピースを見つけたように
いまの自分にピタッとくるものを見つける時もある。
時に自分を掻き立てたり
ただただ欲求を満たしたり
感傷的になったり
感動したり
理想を描いたり、それで落ち込んだり
今の私の心が必要としているものを探す旅は
いつだって、
自分に何かが足りない時にはじまる。
そして今日も私は、家から10分の旅に出て
1冊の本に出会う。
旅に求めたいことの多くを
本1冊が与えてくれたりもする。
いろんな本当の出会いと、旅のカタチ。
そんな旅をいかがでしょう?
writing by shoko imazeki