SHORT Essay
ショートエッセイ
空想旅行のすゝめ 02 “イタリア行きは嘘のような本当の話。そして地球の内部から世界一周。マントル瞑想だ!”
空想旅行のすゝめ 02
頭の中はとっても広いから、旅に出よう
第二弾は旅をテーマにしました。
今はコロナで、旅に出ることはできません。
でももしできるならどこに行きたい?何をしたい?
2回目は現実と空想の狭間を行き来します。
■
今から2年前。
これ、絶対に騙されてる!詐欺に違いない。
そうとも思えるような、嘘のような話から始まった2019年。
イタリア映画を上映していた東京恵比寿の映画館で
『1組2名様をイタリアへご招待!クイズに答えてイタリア往復航空券を当てちゃおう!』
というプロモーションイベントをやっていたので、
当たるはずもないと思いながらもダメもとで応募をした。
そんなクイズに応募したことすら忘れていた半年後、
「伏見様。イタリア往復航空券が当選しました。おめでとうございます!」
と電話がかかってきた。
いやいやいや、そんなことあるわけない!絶対に新手の詐欺に違いない。
100%疑いの眼差しながら、とりあえず話を聞いてみると、
経緯からして本当に当選しているようだ。
そうは言ってもやはり疑いが拭いきれなかったので、
確認のため航空会社のアリタリア航空広報部にまで電話をしてみると、
「そのような企画があり当選していますよ」
とのこと。
えーっ!!そんなことあるーーっ?!
それでもまだ疑いは晴れなかったが、後日本当にチケットが届き、
それから3週間後、私はイタリアへと飛び立った。
■ローマ大学でのお茶会
この機会を有効に活かそうと、20年前から友情を育んできた
サピエンツァ・ローマ大学の教授にご協力をいただいて、
長年の夢だったイタリアでのお茶会を開催した。
集まっていただいた13名の教授や先生方は、
日本の抹茶や和菓子を口にすることは初めての経験だったとのことで、
みなさんとても喜んでくださり、本当に素晴らしい経験となった。
それを機に2020年はフランス、イギリス、
2021年にはキューバ、アルゼンチンでお茶会を開催したいと次の計画を立てようとしていたところで
2020年春、このコロナ禍に陥った。
それと同時に自宅でのリモートワークが始まり、
自宅から外出することも減った。
自分と向き合う時間が長くなったせいか、
なぜかふと「瞑想」を始めようと思いたった。
海外へ渡航ができない状態が続く中で、
意識だけでも海外へ飛び立つことができたら楽しいだろうと
誰から教わるでもなく、自己流の「世界一周マントル瞑想」というものを始めてみた。
■世界一周マントル瞑想とは?
宇宙のありとあらゆる万物と自分、
「意識ー身体ー地球ー宇宙」はひとつに繋がっていることを意識することから始まる。
意識の中で世界一周の旅に出る、というこのマントル瞑想(自己流)。
この瞑想方法を共有するので、ぜひみなさんにもお試しいただきたい!
■マントル瞑想法
目を閉じ、まずは大きく深呼吸。
肺まで吸い込み吐く。
次に腹部の奥まで吸い込み、息を細く長く吐き出す。
この深い深呼吸を5回ほど繰り返す。
呼吸を整え・・・
次に意識を頭のてっぺんに集中する。
頭部から額、眉、目、鼻、口、顎、首・・・と
下へ向かい身体の中心を通り抜けながら大地へと向かう。
意識は体を通り抜け、大地へと降り立つ。
地上に降り立った意識はさらに地球内部のマントルへと向かう。
硬い岩盤をくぐり抜け、暗闇を進み、
さらにマントル内部を掘り進め、地球の核を目指す。
意識が地球の核に触れるところまで進み続ける。
地球の中心部「核」に辿り着いたところで地球のエネルギーを感じる。
身体全体に十分にエネルギー感じ、そのエネルギーを意識と体に蓄えたら
来た道を戻るように再浮上を始める。
暗闇の中、岩盤を通り抜け、どんどん地上へと向かう。
地上まで再浮上した意識は、自分の身体を目指し
足の先から身体の中心を通り抜け
ふくらはぎ、膝、腿、お尻、お腹、みぞおち、
肺、肩甲骨、首・・・頭部へと向かう。
■いよいよ空へ飛び立ち、世界へ向かう!
次に、頭部へ向かった意識は、身体を抜け出し空へと飛び立つ。
その意識は高く高く空へと上昇。
そのまま上昇を続け
解き放たれた意識はどんどん上昇し、
自分の思うがまま自由に空を飛びまわる。
意識は野を超え
山脈を超え
国境を超え
都市を超え
星空を眺め
動物たちのいる大地へと向かい
オーロラの見える場所へと降り立ち
太陽の暖かさを身体に感じながら、
真っ青な海原を旅し
クジラのいる深い海へと身体をゆだねる
ときには宇宙へと飛び出し、
青い地球を見下ろしてもいい。
月や他の惑星にも立ち寄ってみてもいい。
空想は自由だ。
■身体への帰郷
自分が想像する行きたい場所へと自由に世界を飛び回った意識は
帰郷するかのように、自分の身体へと戻っていく。
頭上に戻った意識は、
またゆっくりと頭のてっぺんから身体の中心を通り足の方へと向かう。
この時に、身体の中の器官、臓器、ひとつひとつの小さな細胞に至るまで、
全ての力を抜き、全てがリッラクスした状態で
意識を下へと下ろしていく。
■万物エネルギーの拝借
次にイメージの中で、手を前へ大きく大きく広げ、
遠くまで遠くまで伸びるように大きく広げる。
空、太陽、雲、山、河、木、花、虫、動物、土、水、風、
宇宙のありとあらゆる万物に意識を向け感謝をしながら
それら全てのエネルギーを、自分の胸の前まで拝借する気持ちで手繰り寄せてくる。
3回ほどそれを繰り返し、胸の前に集まったエネルギーの塊を
スッと胸の中に取り込む。
胸に取り込んだエネルギーを、鼻から息を吸い込みながら
体全身、手の先、足の先まで滞りなく行き渡り浸透させる。
そしてエネルギーが溢れないよう細く長く口から息を吐きだす。
3回ほどそれを繰り返す。
■「大丈夫、あなたは大丈夫。」
次に、実際に誰かを抱きしめるかのように
両手で自分を抱きしめ、背中まで手を回して自分をギュッと抱きしめる。
心の中で「あなたは大丈夫。あなたは大丈夫。あなたは大丈夫。」とつぶやく。
次に両手で、頭部、首、鎖骨、肩、胸、腕、背中、お腹、腰、お尻、腿、ふくらはぎ、足先まで
リンパが通るよう、擦るようにマッサージを行う。
最後に立ち上がり、両手を合わせた状態で
背伸びをしながら天高く上を向かって背伸びをする。
この時も「意識ー身体ー地球ー宇宙」が一直線につながっているようなイメージをする。
これで「世界一周マントル瞑想」は終わり。
このマントル瞑想をしていると、
気づけは時間は30分も経過している。
■マントル瞑想、身体の変化。
コロナ禍で世界を旅することができない中、
自己流ながらこの瞑想方法を編み出したことで、
自由に世界や宇宙を飛び回り旅することができる。
これを2週間ほど続けてみると、体に変化が起こった。
明らかに感じたこととしては、
詰まっていたストローがシュポっと通り抜け吸い込みやすくなるように
体の中に詰まっていた何かがスーーっと抜けた感覚があり
声が出しやすくなった。
また、脳の回転が早くなり言葉がスッと出てきたり
英語の長文を早く読めるようになったりと
自分なりにはとても効果がある。
ぜひ自宅にいる時間が長い今、ぜひこの「世界一周マントル瞑想」を試してみていただきたい!